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これでディレイは悩まない!BOSS DM-2W 使用レビュー。

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1981年にBOSSが初のコンパクトエフェクターを発売しました。

その記念すべき初期号の一つがBOSS DM-2です。

 

当時、ディレイはテープエコーという大掛かりな機材でしか再現する事ができませんでした。

アナログテープに録音、遅らせて(テープの回転速度を調節し)再生。

今でもこのテープエコーのサウンドは、温かみがありテープ独特のいい意味での音質劣化など根強い人気があリマす。

 

しかし、とにかく装置がでかいのです。

 こんな感じです。

これは気軽に持ち運ぶには勇気と根性がいりますよね…

 

そんな中、BOSSがテープエコーをシミュレートする形で発表したのがDM-2です。

今でこそ、アナログディレイは世間に認知され、一つのスタンダードな存在になっていますが

当時は、テープエコーのシミュレートという形で、新しく画期的な製品だったんだと思います。

 

さて、このアナログディレイですが、BBD素子という回路を使いディレイ(遅延)を引き起こしているのは皆さんもご存知かと思います。

バケツリレーなどと形容される事が多いですが、入力された音信号を一時的に蓄え、ある一定の時間が経過すると放出するという仕組みです。

音信号は電気信号ですから、蓄える間にロスが生まれてしまい、放出される場合は元々の音信号と比べると輪郭のぼやけた(解像度の落ちた)信号になってしまいます。

 

その輪郭のぼやけたサウンドが、今となっては【温かみ】と表現され多くのギタリストを魅了しているわけです。

 

DM-2の発売から3年後の1984年。

BOSSはDM-2の進化系(モデルチェンジ)のDM-3を発売します。

 

どう進化したか?と言いますと、ドライ音(原音)とウェット音(ディレイ音)を分けてステレオで出力できる様になりました。

あと、内部回路に少し手を加え、よりクリアでノイズの少ないサウンドになる様工夫されています。

(この辺り、DM-2Wに受け継がれている気がするんですよね)

 

さて、今回の主役のBOSS DM2-Wです。

 

BOSS ボス Waza Craftシリーズ Delay DM-2W

BOSS ボス Waza Craftシリーズ Delay DM-2W

 

 現在は台湾製と日本製の二つが存在している様です。

僕は、この製品が発売されてすぐに買い、ずっと使用していますので台湾製です。

 

【技-Craft】とは、2014年にBOSSがスタートさせた新しい製品ラインで、従来の製品をコスト面より品質面に重点を置き再設計、レギュラーシリーズより高品質を謳ったシリーズです。

※技-Craftの説明などはここでは省かせてもらいます。

 

その名のとおり、DM-2を元に作られている製品なのですが、個人的にはDM-3とDM-2を足して更に進化させた!ってイメージです。

ステレオ出力が可能で、エクスプレッションペダルを繋げてRateをコントロールする事ができます。

 

真ん中にあるスイッチでS(スタンダード)モードとC(カスタム)モードを切り替えられるのですが、個人的にはSモードいりますか?って思ってしまいます(笑)

 

SモードはDM-2のリアルに再現している様で、ディレイタイムは20〜300ms。

温かい音色とRepeat Rateツマミをいっぱいに(3時ぐらいかな)回すと発振し始めます。

まあ、普通にアナログディレイ!って感じです。(笑)

 

Cモードにるすると若干動作が変わります。

ディレイタイムが伸びて40ms〜800msになります。(正直、20msとかって飛び道具としてしか使えないし、Cモードの方が実用的です。)

音質も、Sモードに比べると明らかにクリアで、現代のアナログディレイの基準から考えると、Sモードってどうなの?って感じてしまいます。

クリアだけど温かみがある、STRYMONのペダルの様な印象を受けます。

発振するタイミングも若干変わり、Repeat Rateツマミ1時ぐらいから徐々に発振し始めます。

 

個人的に、SモードはDM-2を再現しようとわざとクオリティを落としているのでは?と思っています。

それだったら、余計なスイッチや回路はいらないからSモードいらないよ!って思ってしまいます。

 

また、よくBOSS製品に言われるバッファーの音質の問題ですが

レギュラーシリーズのディレイに比べ、より自然な印象があります。

(同じ技-CraftのBD-2Wなどは、やはり少し固い印象です)

 

僕は、このペダルを手放すことはないでしょう。

ちょっとしたお仕事の時に持っていくミニボードに常に入ることになると思います。

BOSS製品は頑丈ですし、見た目も可愛いですし、問題のバッファーの音質も問題ない。

ステレオ出力ができ、発振も足元でコントロールできる。

こんな理想的なアナログディレイが他にあるのでしょうか??

 

機会があれば、Sモード回路をキャンセルする改造などしたいのですが…

構造的にできるかわかりませんね…

 

最後に、このペダルに合うと思うギターやアンプを

正直、ギターやアンプを選びません(笑)

お好みのサウンドに、ディレイのスパイスをふりかけたい!!

そんな時に気軽に踏む込んでもらいたいペダルです!!

 

今回はBOSS DM-2の使用レビューをしてみました!

ご質問があれば、気軽にコメントくださいね!

 

ではまた次回。

 

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