EffectorKoala

プロギタリストがエフェクターなどの知識を大公開!必ずあなたの音を良くするBlog!

チューブスクリーマー大解剖!その2

 

チューブスクリーマー大解剖 その2

 

前回に引き続き、私の大好きな歪系ペダルIbanezのTubeScreamer】について記事を書いてみようと思います。

歪系ペダルの中でも、最も人気で販売量も多いと思われるTS系の本家本元。

 

折角ですので、もう書かなくてもいいだろう?これを読めばほとんど分かるだろう!
そんな内容を目指して書いてみたいと思います。
(とても長いので覚悟してください!笑 ブックマークなどに追加しゆっくり読むことをお勧めいたします。)

 

※長くなりすぎましたので、2回に分けて公開したいなと思います。

 

一回目の記事はこちら!

effectorboard555.hatenablog.com

 

今回はその二回目


4、 TS808HW

 

 

 

前回の記事でTS808が好きだ!と話しましたが、僕が愛用しているIbanezのチューブスクリーマーはこのモデルです。


本家Ibanez本気を出して最高のチューブスクリーマーを作るぜ!と意気込んで作ったモデル。

 

初期号であるTS808を元に(ほとんど回路は変わっていない)全て手作業で結線を行い、TS808の最大の弱点であるスイッチ(キャラメルスイッチは踏みにくいし壊れやすい)をトゥルーバイパスの機械式スイッチに変えることでパワーアップ!

 

もう、完璧としか言いようのないTS808です。


見た目は全然ビンテージではありませんが。

 

音は、カラッとした枯れた音で、バイパス時の音質が格段に向上しています
また、ピッキングニュアンスにも、より神経質に反応してくれる印象です。

 

5、 TS9B

 

 

 

これは正直に言うとよく知りません。


ベース用のTS9という独特なコンセプトで開発されたモデルです

僕の印象では、これはもはやプリアンプといってもいいものだと思います。


もともと、TS系は原音と歪を分けて考えているのですが、このTS9Bはミックスつまみが付いていて、任意で原音と歪のミックス具合を調節できます。
また、トレブルとベースつまみも装備しており、より細かい音作りができるようになっています。

 

いつか、知り合いのベーシストに試してもらいレビュー書いてもらいたいです。

 

6、 TS808DX

 

 

 

さて、2014年に発売され、僕が衝撃を受けたのがこのTS808DXです。

 

上記の通り、TS系の歪ペダルは単体での歪ペダルというよりブースターとしての使い方が一般的なのですが、こいつは単体で歪ませ、さらに自分自身をブーストしてしまおうぜ!しかも、一つのペダルで!
というコンセプトのペダルです。

 

日ごろライブをやっていると、必ず歪系ペダルは2つ以上欲しくなります。
ですので、こういった2in1ペダルは、スペース的にもトラブル回避的にも重量的にもありがたいのです。

 

TS系をメインに使用しているギタリストには、このコンセプトは嬉しいのではないでしょうか?
しかし、僕は2014年の発売当時、衝撃を受けたにも関わらず、いまだに弾いたことのないペダルです。 

 

すみません…

 

7、 TS MINI

 

 

 

このペダルはその名の通り、ミニサイズのチューブスクリーマーです。


このペダルは、見た目はTS808を思わせるのですが、サウンドはどちらかというとTS9に近い印象です。
小型のボードに入れて使っていますが、あくまでミニサイズという利点だけで選んでいるペダルです。

 

しかし、この小ささと価格を考えると一つ持っていて損はないペダルですよね。

 

8、 NTS

 

 

これは、KORGの新技術であるNutubeという次世代真空管を搭載したモデルです。


このNutubeの搭載されたVOXのMV50というアンプのレビューを、1週間前ぐらいに書いていたのですが、途中でパソコンがストップしてしまい、断念しました

 

この次世代真空管は、想像以上に気持ちのいいサウンドになります!


しかし、個人的にはこのNTSは微妙かな?と感じてしまいました。

というのも、TS系ペダルをどう使いたいのか?ってことなのですよ。


単体での歪で考えたいのか?ブースターとして考えたいのか?

 

このNTSは完全に、前者の単体で歪を作るという考えで作られているように感じます。

まず、歪量が多い。
TS系は元々歪を多く上げてはならないという鉄則がありますから、歪が多いってもはや別物です。

 

さらに、高音域低音域も意外と出る
ここも、TS系にはあるまじき方向性です。

 

まあ、Nutubeが入っている時点で、プリアンプ的な考え方があるのでしょうが、TSという名前を使わずに企画開発すれば、もっといいものができたのでは?と感じてしまいます。

 

今回の記事はTS系という観点から書いていますので、このペダルをどう評価していいのか難しいですよね。

 

9、 TSV808

これは限定品だったからかな?Amasonリンク見つかりませんでした。

 

VEMRUMIbanezの共同開発、JanRayとTubeScreamerを混ぜ合わせたという本機。
えっとですね、なんていうか、これはこれでいい!!!という印象です。

 

なんだろう?まず、JanRayとTSがそもそも違うものだし、それを混ぜ合わせたらもはや新しいものになるわけなんだから、これをTS系と思うことが不可能というか、そんな感じなのです。

 

TS系を基準にすると、じつに語り辛いペダルです。

 

しかし、このペダルはモンスターであることは間違いありません。

 

VEMRUM製品を僕は大好きで愛用しているのですが、基本的にノイズの少なさや音の高級感、独特のSATという飽和感、などVEMRUM製品にはどれも同じカラーを感じます。

その独特のVEMRUM感をこのペダルは持っています。


だから、これはもはやVEMRUMだろ!って思う製品です。

 

TS系でいうとTS808の枯れたサウンドを感じるのですが、相反する艶感といいますジューシーさも持っています。
もちろんピッキングへの追従性はピカ一で、力を抜いてコードをカラッと弾いた時に、ジュワっと纏わりつく歪はたまりません。


ブルースやロックでの印象が強いVEMRUMですが、このペダルはジャズ系の複雑なコードにも合う、そんなアンプライクな歪だと思います。

 

他社の有力TS系ペダル

 

他社の主要なTS系ペダルを最後にいくつかご紹介いたします。


もう膨大な数がありますので、どこまでご紹介するか?って話になってしまいますが…

基本的には、僕が使用したことがあって有名どころってくくりでいくつかご紹介!

 

 

JHS Pedal Mod Shop Ibanez TS-9 Tri-Screamer + True Bypass

 

 

 

モディファイ系のチューブスクリーマーは多数販売されているのですが、やはりJHS Pedalsの安定感と完成度はピカ一と言っていいのではないでしょうか?


チューブスクリーマーへの愛を感じます。

 

基本的には大きな改造は行わずに、よりプレイヤーの要望に寄り添う形で『これ一個あればTS系はもういらないでしょ?』と言わんばかりの製品です。

 

3つのゲインモードが追加され、その時その時で最適なゲイン量を選べるようになっています。
トゥルーバイパスで、OFF時の音質劣化も抑えてありますし、基本的な音質が高級になっています。

 

XOTIC BB Preamp

 

 

 

XOTICの歪ペダルは正直言って好き嫌いが分かれるのかな?とは思います。


というのも、このメーカーには独自の世界観があり、踏むことでXOTICらしく音質を変えることになるからです。

しかし、その世界観はとても上質で、ギター本来のおいしいサウンドをうまくマネージメントしてくれます。

 

同社のRC BoosterEP Boosterはあまりにも有名で、昨今のクリーンブースターのブームを作ったペダルです。

 

BB Preampは中音域に寄ったまさにTS系というサウンドで、高いコンプレッション感が真空管アンプを思わせる歪を生成します。


ピッキングに粘り気を感じさせる歪がまとわりつくとても気持ちのよいペダルです。

 

FULLTONE FULLDRIVE 2 MOSFET

 

 

元祖ブティック系ペダルメーカーのFULLTONE。TS系ペダルの中でも最も有名で、多くのギタリストが一度は所有したことのあるペダルではないでしょうか?

 

このペダルが凄いのは、まず2ペダルにしたこと。


TS808DXの項目でも話ししましたが、モアゲインブーストスイッチは必ずほしくなるアイテムなのです。


それがデフォルトで付いているのですから、コスパが高いと思います。
ステージ上でのとっさな音作りに、この2ペダルは楽に対応できます。

 

そしてもう一つの特徴が、MOSFETコンデンサを使い、張りのあるサウンドを選択できるということです。


前記の通り、チューブスクリーマーの弱点は単体での歪の時に、モッサリとしたサウンドになってしっまうところなのです。
しかし、その弱点をきちんと克服し、従来のサウンドが好きな人のためにスイッチで切り替えることができるという配慮!

 

長くTS系の親分として君臨し続けていることが納得の名器です。

 


最後に

 

さて、これだけ書けば決定版と呼べるでしょうか??
ここまでチューブスクリーマーについてブログで書いた人も珍しいんじゃないでしょうか??
いや、さすがにいるのかな??

 

ブログという媒体で、これ以上長文を書くことは困難ですよね。
それこそ、本が一冊出来てしまうほどの名作ペダルですから…

 

しかし、少しでも多くの方(特に初心者の方)にチューブスクリーマーの魅力を分かりやすく感じてもらえればと思っています。

 

このペダルは本当に奥の深いペダルです。


ジャンルを問わず、多くのギタリストに愛されていますし、ギタリストによって使い方が様々っていうのもこのペダルの特徴です。

ですので、上記のIbanez製の9つのペダルの他にも、違うメーカーからも多数販売されているTS系ペダルですので、皆さん是非独自の追求をしていただきたいなと思っています。

 

このペダルに関しては、ほんとにどう使うっていう決まりがないというか、どう使っても面白いというか、シンプルだからこそ普遍的な魅力のあるペダルです。

 

レクチに繋いでハイゲインで弾く人もいれば、クリーンブースター的に使う人もいれば、僕の知り合いはトレモロエフェクターと合わせて使うって人もいました。

 

そんなチューブスクリーマーですが、もっともっと多くの愛好者が現れ、このペダルを使いもっともっと多様な音楽を生み出していってもらいたいなと思っています!!

 

長い文章、最後までありがとうございます。

 

何か疑問があれば遠慮なくコメントをください。
『こういう記事を書いてほしい!』という要望などもあればコメントください。

 

ではまた次回。

 

#ブースター #ibanez #fulltone #XOTIC #JHSPedals #エフェクター #レビュー #チューブスクリーマー #完全版 #解説 #アイバニーズ #歪 #ペダル #TS9 #TS808 #TS9DX #Ibanez #使い方 #808 #音量 #音作り #かけっぱなし #評価 #ハムバッカー #クリーンブースター #クランチ #Jc120 #種類 #真空管 #ミニ #プリアンプ #歴史 #比較 #役割 #vemuram #ジャズコ #役割 #モディファイ