徹底理解!空間系エフェクターの特長
今回の記事は、空間系エフェクターについて徹底的に解説したいと思います!
初心者の方にも分かりやすく、挿絵も交えながら感覚的に理解していただける内容になっていると思います。
もう空間系エフェクターは怖くない!
2.エフェクターの基礎知識。
エフェクターと一言で言っても様々な種類があります。一般的なエフェクターの種類を詳しい説明と共に見ていきましょう。
《空間系ペダルの基礎知識》
その名の通り【空間】を感じさせるエフェクター群をこう呼びます。
空間系以外のエフェクターが、ギターの音色その物に効果を与えるのに対し、余韻という音が空間に放たれた後に生じる部分に効果を与えるペダル達です。
その為、原音(ギター本来の音)をドライ音、効果が及んでいる余韻の音をウェット音と呼び区別しています。
近年、空間系ペダルの進化が目覚ましく、各社様々なアイデアで余韻を演出する工夫を凝らしています。
『空間を支配する』とよく形容されますが、空間系エフェクターを強く掛けることで、バンド全体を飲み込む程の威力を発揮するペダル達です。
この『バンド全体を飲み込む』という表現に注目してください。
ライブハウスで演奏しているのに深い洞窟の中に居るような空間的感覚を演出したり、幻想的なファンタジーの世界に誘ったり…
空間そのものの印象をコントロールする力を持つペダルですので、最もギタリストのセンスが問われるペダルとも言えます。
さて、前回の基本の音を理解するという項目では、ギターとアンプの組み合わせで【自分の目指す音】の基本的な方向性を決めようと述べました。
その次に考えなければならないのが、この空間系エフェクターです。
空間系エフェクターのチョイスは、女性がメイクをすることに似ています。
どういった印象に見せたいか?パーティーだからいつもより念入りに?または、メイクをせずに素のままの自分を見せていく?
ギターサウンドの(時にはバンドサウンドの)全体的な印象を整える効果があるエフェクターですので、薄くかけ空間的余韻を出す・強くかけ思い切った空間演出をする・全くかけずに、余韻のないというある種特別な空間を演出する。
こういった意識を持ち、曲ごとに演出を変える、または掛けっぱなしにするなど、ギターとアンプで作った基本サウンドにプラスαメイクを施す様なイメージで選びたいペダルです。
空間系ペダルは一般的に、リバーブ・ディレイの2種類に分けることができます。
リバーブは空間の広がりを演出する効果を持ち、ディレイは時間の遅れを感じさせる効果を持ちます。
◎リバーブ
自然界に存在する残響感、洞窟の中では音は深く響き渡りますし、室内では、コンサートホールのような広い空間とお部屋のような狭い空間では『あー!』と叫んだ時に響き方は異なります。
一般的には、Room/Hall/Plate/Spring/Shimmerなどの種類に分けられ、残響感の深さや特徴を分類しています。
もともとエフェクターが開発させる以前は、この残響感を得る為に実際に響きの良い空間でレコーディングを行うという方法しか存在しませんでした。
RoomやHallはその名の通り空間の広さを感じさせる残響感を生み、どれほどの広さの空間で演奏しているのか?これをシミュレートしたリバーブです。
Plateは、薄く大きな鉄板を振動させて残響を作り出す装置の開発により、人為的に残響感を生み出すということが可能になりました。
この効果をシミュレートしたリバーブです。癖の少ないナチュラルな残響が特徴です。
Springは、バネの伸び縮みを利用し残響を作り出す装置をシミュレートしたリバーブです。Plateは大きな鉄板を必要とし大掛かりな装置だったのに比べ、SpringRererbは小型でギターアンプに内蔵することが出来ました。
Shimmerは、2010年代に発売され始めた新しいリバーブシステムで、残響音にドライ音(原音)のオクターブ上の音を加えていき、シンセサイザーの様な煌びやかな効果を与えるリバーブです。
この他にも、各社様々な工夫を加えたリバーブエフェクターを発売しています。
日頃行う演奏のジャンルや、狙っている音楽の世界観などを考慮し、自分にあった効果を探してみてくださいね!
《代表的なリバーブペダル》
BOSS RV-500 REVERB
日本の老舗ブランド発のリバーブペダルの決定版。
12種類のリバーブを選択でき、さり気ない残響効果から積極的な空間創出まで幅広い音作りがこの一台で完結します。
STRYMON blueSky Reverb
Shimmerリバーブの発表は世界中のミュージシャンを魅了しました。
ギタリストのみならずベーシストやキーボーディストなど楽器を問わず絶大なる信頼を受けるSTRYMON。
同社のFLINTも人気のリバーブペダルです。
◎ディレイ
『ヤッホー!』と渓谷で叫ぶと『ヤッホー…ヤッホー…』と山彦が返ってきます。
この山彦効果を人工的に引き起こすのが、このディレイというエフェクターです。
狭い空間では残響としてしか認識できない音の跳ね返りですが、ある一定の距離を置いて反射音を聞くと、音が遅れて聞こえてくるわけです。
このディレイは、アナログディレイとデジタルディレイの大きく2種類に分類することができます。
アナログディレイは、その名の通りアナログ式の方法で音を録音、または再生保留させた後解放という方法で遅延を引き起こすディレイのことです。
最も古いシステムは、テープレコーダーに音を記録し、少し遅らせて再生させることで遅延効果を生み出していました。
このシステムを【テープエコー】と呼び、音の温かみとテーブ独特のいい意味での音質劣化が特徴です。
大掛かりなテープエコーのシステムですが、現在ではこのシステムをシミュレートした小型のエフェクターも多数発売されています。
その後発明されたシステムが、電子式のBBD素子を使って音信号を一時保留させ、時間を置いて解放、解放された音をまたBBD素子へ入力し、保留・解放を繰り返すことで遅延を生み出す方法です。
一般的に【アナログディレイ】というとこのシステムを指し、音質の解像度が適度に落ちた丸みのあるディレイ効果が特徴です。
ギターソロにもう少し迫力を出したい時や、クリーントーンに少し広がりを加えたい時などに効果的なエフェクターです。
デジタルディレイは、音信号を数値化しデジタル方式で録音・再生を行うことで遅延を生み出すシステムです。
アナログ方式と違い、解像度の高いディレイ音が得られ、複数のギタリストが時間差で演奏している様なハッキリとした効果を得られます。
また、アナログ方式に比べ、再生までの時間も長くできたり、録音時間の長さも長くできることから、ロングディレイやループという概念が生まれました。
近年、Looperというエフェクターが販売されていますが、これはデジタルディレイの延長線上にある発想です。
ギターで伴奏を予め弾き、録音・再生しその伴奏に乗せてメロディやソロを弾く、そういったことが可能になったのです。
《代表的なディレイペダル》
BOSS DM-2W
同社のコンパクトペダル第一号機のDM-2を、現代の技術で蘇らせた名機の本家modify製品。
とりあえず、アナログディレイならこれを買えば間違いありません。
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STRYMON El Capistan
空間系エフェクターのクオリティは他の追随を許さないSTRYMON。
テープエコーの持つ特徴を完璧にシミュレートし、テープの劣化具合もコントロールできるのは素晴らしいの一言です。
Line6 DL4
このペダルはギタリストなら誰もが一度は目にした事があるはずです。
多くのギタリストを、ディレイペダルの選択という悩みから解放したこのペダルは、大きいというデメリットにも目を瞑りたくなる名機of名機。
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ではまた次回。
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